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高血圧の予防・改善対策!血圧を下げるには?9つの血圧を下げる方法【後編】

高血圧の予防・改善対策!血圧を下げるには?9つの血圧を下げる方法【後編】

みちのくDr.
みちのくDr.

こんにちは。

みちのくDr.です!

本日は、日常の生活の中でできる血圧を下げる方法について紹介します。

高血圧症が心配な人の中には、

血圧を下げる方法は?

高血圧の予防や改善するために気をつけることは?

と悩んでいる人が多いではないでしょうか。

そこで、本記事では日頃の生活習慣の中でできる血圧を下げる9つの方法の後編を紹介します!

血圧を下げるにはどうすればいいかわからない人も、すでに食事や運動などを工夫している人も、ぜひ本記事を通して血圧を下げる方法を確認してみて下さい。

高血圧は誰にでも起こりうる病気なので、今日からぜひ高血圧の対策をしてみて下さい。

みちのくDr.
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後編として紹介する方法も誰でも取り組みやすいことです!

 

方法としては、前編と同じように高血圧診療ガイドライン2019でおすすめされている内容を基本としています。

 

自分にできることはないか、まだ取り組めていないことはないか確認してみて下さい!

9つの血圧を下げる方法!生活習慣で気をつけること

9つの血圧を下げる方法!生活習慣で気をつけること

それでは、血圧を下げる方法について紹介します!

血圧を下げる薬以外に、高血圧の予防や改善として生活習慣で気をつけることは次の9つです。

9つの血圧を下げる方法
  1. 減塩:塩分は1日6g未満
  2. 野菜や果物からカリウムを摂取:1日プラス300mg
  3. 脂質や脂肪を控える:1日のカロリーの20〜30%
  4. 訂正体重の維持:BMI18〜25の体重
  5. 適度な運動:1日に合計20〜25分
  6. 節酒:お酒は1日1合以下
  7. 禁煙:タバコは吸わない
  8. ストレス管理:過度なストレスの回避や発散
  9. 防寒:急な寒暖差などの温度変化を避ける

参考:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」第4章 生活習慣の修正をもとに、具体的数値などを他の科学的根拠も参考に明示

血圧を下げる方法の一覧で見て、何項目くらい取り組むことができていますか?

まだチャレンジしていないことがあれば、ぜひ今日から高血圧の予防や改善の対策として取り組んでみて下さい!

以降では、9つのうちの後半5つの方法について、取り組むとどのくらい血圧が下がる効果があるのかや関連する記事について以降で紹介します。

ちなみに、前半4つに関しては以下の前編の記事で詳しく紹介しています。まだ確認していない人はぜひ合わせてご覧ください。

高血圧対策⑤適度な運動:1日に合計20〜25分

血圧を下げる方法の五つ目は、運動です!

運動を習慣的にすると、

  • 収縮期血圧(上の血圧)は平均2〜5mmHg下がる
  • 拡張期血圧(下の血圧)は平均1〜4mmHg下がる

と報告されています。

仕事や家事などで忙しく、なかなか運動できないという人は一番お手軽に始めやすいウォーキングからチャレンジすることがおすすめです。

「ウォーキングってただ歩くだけでしょ?」とあなどる人もいますが、歩く方法一つでウォーキングを最高の運動に変えることができます!

次の記事で歩き方のコツを紹介しているので、コツを押さえて血圧が上がらないようにウォーキングしてみてください。

また、時間としては1日に20〜25分がおすすめですが、難しい場合には1日10分から始めるのもおすすめです。

高血圧にならないために、そして運動不足を解消するにはどれくらい運動すればいいか時間の目安や効果については次の記事を合わせて確認してみてください。

みちのくDr.
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運動はどんな薬よりもすごい万能薬です!

 

血圧を下げる薬の効果は限られていますが、運動は血圧や血糖値、コレステロールの値など全てを下げることができます!

 

それ以外にも運動には絶大な効果があるので、全く運動していない人はまずは1分でもいいので運動するのがおすすめです。

高血圧対策⑥節酒:お酒は1日1合以下

血圧を下げる方法の六つ目は、節酒です!

お酒をたくさん飲む人は、お酒の量を1合(エタノール20ml相当)以下にすると血圧が下がることがわかっています。

一合あたりのお酒の量の目安は次の表を参考にしてください。

お酒の1合(アルコール20g)の目安 出典:SUNTORY DRINK SMART「適量ってどのくらい?」
お酒の1合(アルコール20g)の目安
出典:SUNTORY DRINK SMART「適量ってどのくらい?」

普段からたくさん飲んでいる人は、1合(エタノール20g)以下のお酒にすると、

  • 収縮期血圧(上の血圧)は平均3mmHg下がる
  • 拡張期血圧(下の血圧)は平均2mmHg下がる

と報告されています。

特に、お酒の量を減らせば朝の血圧が下がりやすいので、血圧が朝高くなりがちな人はお酒の量を控えるようにしてみて下さい。

節酒すれば、高血圧だけではなく次の記事で紹介しているように糖尿病のリスクも減るので、ほどほどに飲むようにしてみてください!

みちのくDr.
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もう少し詳しく説明すると、

  • 男性:エタノール20〜30ml(1〜1.5合)
  • 女性:エタノール10〜20ml(0.5〜1合)

お酒を飲むなら上記の量を限度にすることがおすすめです。

 

また、お酒の量をおさえつつ、おつまみに塩分の多いものをたべすぎないように気をつけてみて下さい!

 

アルコールの量をなかなか減らせない人は注ぐコップをおちょこみたい小さくするのがおすすめです。

高血圧対策⑦禁煙:タバコは吸わない

血圧を下げる方法の六つ目は、禁煙です!

たばこが高血圧を引き起こしてしまう原因は、次の4つ効果のためです。

タバコが高血圧を引き起こす4つの原因の効果
  1. 交感神経を刺激して興奮する
  2. 酸化ストレスが増える
  3. 血管が収縮する
  4. 動脈硬化が進む

上記のたばこの影響で、たばこを1本吸った直後でも15分以上血圧が上昇することがわかっています。

たばこはひと時の快楽と交換に高血圧やがんなど大きな代償を払うことになってしまいます。

電子タバコも含めてタバコは体に害しかないので、健康を気にする人はいち早く禁煙することがおすすめです。

みちのくDr.
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タバコを吸うのはその人の権利なので、健康被害があることを知った上で喫煙することは否定しません。

 

ですが、副流煙などでたばこを吸っていない人にも被害を与えてしまうのは他の人の健康の権利の侵害ではないでしょうか。

 

自己責任、かつ、他の人には一切迷惑をかけないようにマナーを守れない場合には、いっそのこと禁煙することがおすすめです!

高血圧対策⑧ストレス管理:過度なストレスの回避や発散

血圧を下げる方法の八つ目は、過度なストレスを回避することです!

適度なストレスや人をやる気にさせたり行動させるために必要ですが、過度なストレスは心と体の両方に健康被害が出てしまいます。

実際に、職場や家庭で過度なストレスがあると、特に日中の血圧が上がりやすいことがわかっています。

ほったらかしにすると、過度なストレスも動脈硬化を進行させてずっと血圧が高い状態の高血圧症を引き起こしてしまいます。

回避できるストレスは全力で回避して、たまりすぎたストレスは運動や趣味などで発散して血圧が高くならないようにしてみて下さい!

みちのくDr.
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ここまで読んだ人にとっては「釈迦に説法」なことですが、ストレス発散としてお酒やタバコに逃げないようにしてください。

 

ストレス発散どころか、長期的にはさらにストレスがたまるうえでに健康被害もあります…

 

ストレスから逃げることは恥ではなく役に立つで、避けれるものは全力で避けてみて下さい!

高血圧対策⑨防寒:急な寒暖差などの温度変化を避ける

血圧を下げる方法の九つ目の最後は、急な寒暖差などの温度変化を避けることです!

次の図のような原因があると、一時的に高血圧を引き起こしてしまいます。

急な寒暖差で血圧が上がる原因 参考:全国健康保険協会 協会けんぽ「12月高血圧予防」
一時的に血圧が上がる原因
参考:全国健康保険協会 協会けんぽ「12月高血圧予防」

最初は一時的に血圧が上がる原因だったとしても、何回も繰り返すとずっと血圧が高い状態が続いてしまいます。

中でも、急な寒暖差は冬などに誰でも経験することなので、部屋を暖かくしたり温かい服を着るようにして避けるようにしてみてください。

みちのくDr.
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寒暖差はどうしてもしょうがない面もあります。

 

でも、できるだけ寒暖差を少なくする工夫はできるので、できることからチャレンジしてみて下さい!

まとめ

まとめ

本記事では日頃の生活習慣の中でできる血圧を下げる9つの方法の後編を紹介しました!

血圧を下げる薬以外で、生活習慣の改善でできる血圧を下げる方法は次の9つです。

9つの血圧を下げる方法
  1. 減塩:塩分は1日6g未満
  2. 野菜や果物からカリウムを摂取:1日プラス300mg
  3. 脂質や脂肪を控える:1日のカロリーの20〜30%の量
  4. 訂正体重の維持:BMI18〜25の体重
  5. 適度な運動:1日に合計20〜25分
  6. 節酒:お酒は1日1合以下
  7. 禁煙:タバコは吸わない
  8. ストレス管理:過度なストレスの回避や発散
  9. 防寒:急な寒暖差などの温度変化を避ける

参考:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」第4章 生活習慣の修正をもとに、具体的数値などを他の科学的根拠も参考に明示

上記の中でも後半の5つについて、実践するとどのくらい血圧が下がるのか、実際に行動するためにおすすめの記事を紹介しました。

いきなり全てを実行することは難しいですが、自分がトライできそうだと思ったことから一つずつ始めてみるだけでも十分効果があります!

いつから始めて遅いことはないので、今日からぜひチャレンジしてみて下さい!

みちのくDr.
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それでは今日も、良い筋トレライフを!

 

 

出典

(1)日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」

(2)高血圧診療ガイド「高血圧診療ガイド2020」

(3)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

(4)SUNTORY DRINK SMART「適量ってどのくらい?」

(5)全国健康保険協会 協会けんぽ「12月高血圧予防」

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