こんにちは。
みちのくDr.です!
本日は、夜勤明けで寝れない原因や睡眠不足の対策について紹介します。
交代勤務や夜の仕事で昼夜逆転して生活リズムが乱れやすい人の中には、
「夜勤明けで寝れない時はどうすればいいの?」
「交代勤務で睡眠不足にならないようにするための対策は?」
「夜の仕事の前の仮眠の方法は?」
などと疑問に思ったり悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、
- 夜勤明けや交代勤務後の睡眠不足の原因や病気のリスク
- 昼夜逆転の生活リズムで睡眠不足になった時の7つの対策
- 寝不足の対策をしても寝れない時の対処法
上記の3つをもとに、夜勤明けなどで寝れない時の原因や対策についてわかりやすく紹介します。
昼夜逆転した生活リズムにはどのような病気のリスクがあるのか確認するとともに、少しでも睡眠不足を解決するための方法についてぜひ本記事で確認してみてください。
本記事で紹介する方法でも寝不足を改善できない時の対処法についても紹介するので、どうしても寝れない時の備えとしても本記事をお役立てください。
夜勤明けは寝れないという人が多いのではないでしょうか。
自分も当直勤務をしていた時は、翌日はふわふわ体が浮いた感じで頭がボーッとしてよく寝れない日が多かったです。
夜寝れない悩みは本当につらいので、夜勤明けの寝れない辛さを解消するために本記事の内容をお役立てください。
目次
2014年の調査では、日本で働いている人のうち21.8%の人が夜勤などの交代勤務をしていると報告されています(1)。
そして、夜の仕事などで昼夜逆転した生活リズムを送ることで寝不足の悩みを抱える人は多いです。
夜勤明けや交代勤務後の睡眠不足の原因としては、人の体内時計である概日リズム(サーカディアンリズム)が乱れることが主な理由です。
概日リズムとは1日約24〜25時間の体内時計の生体リズムのことで、概日リズムが狂うと次のような症状がでやすいです。
- だるい(倦怠感)
- 疲れ(疲労感)
- ふわふわする
- めまい
- 吐き気
- 頭痛
- 寝れない
- イライラする
- 気分が落ち込む
- ストレスを感じる
- しんどい
そして、夜勤などで概日リズムが狂うと健康障害や病気のリスクがあることがわかっています。
また、病気以外にも、交代勤務が原因で寝不足や睡眠障害が生じると、
- 日中の生産性
- 仕事などの効率性
- 体や脳のパフォーマンス
なども全て下がってしまうことがわかっています(7)。
夜勤など昼夜逆転した生活で寝不足だと病気のリスクを抱えるだけでなく仕事やプライベートなどにも影響が出ます。
そのため、少しでも睡眠不足にならないように対策することがおすすめです。
では、どのような対策をすればいいか以降で紹介します。
概日リズムの読み方は「がいにちリズム」で、人間以外の動物にも自然に備わっている体内時計です。
夜勤などの交代勤務では、この概日リズムが乱れて先ほど紹介したような健康障害のリスクが生じます。
概日リズムについては、次の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
夜勤が原因で寝不足にならないようにするためには夜勤を控えるか辞めるのが一番です。
しかし、夜勤従事者の方々は社会を支えて頂いてるエッセンシャルワーカーで、簡単には夜勤を辞められない人がほとんどです。(本当にありがとうございます。)
そこで、交代勤務を続けながらできる対策を紹介します!
夜勤明けなどの昼夜逆転した生活リズムが原因で睡眠不足にならないようにするための対策は主に次の7つです。
- 寝る前に5分程度で起きた後のやることリストを書く
- 寝る前に日光などの明るい光やブルーライトを浴びない
- 寝る前の日課やルーティンを持つ
- 休日も同じ生活リズムで過ごす
- 不眠症や睡眠障害を友達・同僚・上司に相談する
- 夜勤前に90分程度の仮眠をとる
- カフェインの量や飲む時間を調整する
上記の7つのうち、全てを実践できれば夜勤明けの寝れない悩みを解決できる可能性が高いです!
以降で、交代勤務などで睡眠不足にならないための対策についてそれぞれ詳しく説明します。
①寝る前に5分程度で起きた後のやることリストを書く
夜勤明けの睡眠不足対策の1つ目は、寝る前に5分間程度で起きたらしようと思っていることやしないといけないことのTo-Doリストを作成することです。
やることリストを書くとよく寝れるのは意外かもしれませんが、メモしておくと「脳がもう考えたよ」と不安の解消させてよく寝れることがわかっています(8)。
交代勤務をしている人以外にも効果があるので、ぜひ寝不足解消や睡眠の質をあげるために実践してみてください。
②寝る前に日光などの明るい光やブルーライトを浴びない
夜勤明けの睡眠不足対策の2つ目は、寝る前に日光などの明るい光を浴びないことです。
夜勤明けなどで日光などの紫外線やブルーライトを浴びると概日リズムが狂って睡眠不足になってしまいます(9)。
夜勤後などはUVカットサングラスをかけて帰宅したり、寝る時は遮光カーテンで真っ暗な部屋で寝るようにして概日リズムを狂わせず寝不足対策をしてみてください。
③寝る前の日課やルーティンを持つ
夜勤明けの睡眠不足対策の3つ目は、寝る前の日課やルーティンを持つことです。
寝る前にルーティンがある人は、日課を実践することで脳が寝る時間と錯覚する可能性があると言われています。
例えば、寝る前に、「ストレッチ」→「白湯を飲む」→「読書」など決まった順番にルーティンをすると眠りやすくなりやすい人もいます。
ルーティンは時間ではなく、あくまで寝る前の「順番」を意識して取り入れてみてください。
④休日も同じ生活リズムで過ごす
夜勤明けの睡眠不足対策の4つ目は、お休みの日なども夜勤と同じ生活リズムを保つことです。
概日リズムは規則正しい生活を心がけることで体内時計を保つことができます。
仕事の日も休日も同じタイムスケジュールで寝る時間を調整すると睡眠不足になるリスクが低下します。
⑤不眠症や睡眠障害を友達・同僚・上司に相談する
夜勤明けの睡眠不足対策の5つ目は、夜勤明けなどに寝れないことを周囲に相談することです。
相談しやすい人に交代勤務明けの寝不足の悩みを相談すると心のストレスが軽減して睡眠不足を解消しやすいことがわかっています(10)。
悩みは1人で抱えるよりも誰かにシェアしてもらうと精神的にはいい影響があることが多いので、よく寝るために気軽に相談してみてください。
⑥夜勤前に90分程度の仮眠をとる
夜勤明けの睡眠不足対策の6つ目は、夜勤前に90分程度の仮眠をとることです。
一時的な夜勤では、概日リズムを急に調整することが難しいため、夜勤明け後に寝不足にならないようにするために夜勤前に仮眠をとることが効果的です。
具体的には、睡眠サイクルの1回の目安である70〜120分程度の仮眠だと起きた後のだるさや眠気が少なく、夜勤の仕事への影響も少なくておすすめです(11)。
⑦カフェインの量や飲む時間を調整する
夜勤明けの睡眠不足対策の7つ目は、カフェインの飲む量や飲む時間を調整することです。
カフェインは覚醒作用があるため、就寝時間の最低でも6時間前には摂取しないようにすることが睡眠不足にならないためのコツです。
また、1日の摂取量は400mg以内に調整すると寝不足になりにくいです。
多くても、
- コーヒー 1日4杯
- エナジードリンク 1日2本
上記の量を上限として、カフェインの量を摂取すると交代勤務後の睡眠不足の予防ができます。
夜勤勤務後の睡眠に影響を与えないための方法としては上記の7つ以外にアロマセラピーもありますが、効果があるかはっきりわかっていません。
まずは紹介した7つのうち、気軽にできることから始めて夜勤明けの寝れない悩みを解消してみてください!
7つ全部を実践しても寝不足が解消しない人は、次の対処法まで確認してみてください。
紹介した7つの方法を実践しても寝れない人は、シフト勤務障害と言われる睡眠障害の可能性が高いです。
具体的には、寝不足や睡眠不足の症状が3ヶ月間持続している人のことをシフト勤務睡眠障害といいます(12)。
シフト勤務睡眠障害の人は、生活を工夫するだけでは睡眠不足を解消することが難しいので、
- 職場の産業医
- 睡眠専門医
- 近くの内科医
などの医師に相談して、交代勤務の見直しや配置転換、睡眠薬なども併用して治療することも重要です。
また、交代勤務や夜勤を避けるために転職することも一つの手段です。
どうしても寝れない時は、1人で悩みを抱えずに気軽に身近な医師に相談してみてください。
睡眠の悩みを1人で抱えると、寝不足で脳の判断もさらに睡眠不足から抜け出すのが難しくなります。
また、安易にお酒に頼ってしまうとさらに睡眠不足の悪化や健康障害のリスクを抱えてしまいます。
最初は勇気が必要かもしれませんが、ぜひ周りの人に気軽に相談してみてください。
本記事では、
- 夜勤明けや交代勤務後の睡眠不足の原因や病気のリスク
- 昼夜逆転の生活リズムで睡眠不足になった時の7つの対策
- 寝不足の対策をしても寝れない時の対処法
上記の3つをもとに、夜勤明けなどで寝れない時の原因や対策について紹介しました。
夜勤明けや交代勤務後の睡眠不足の原因としては、人の体内時計である概日リズム(サーカディアンリズム)が乱れることが主な理由です。
夜勤明けに寝れない状態が続くと、次のような病気や健康障害のリスクが生じてしまいます。
夜勤が原因で寝不足の悩みがある人は、夜勤を控えるかやめるのが一番ですが、仕事で続けないといけない人は次のような対策をすると睡眠不足を解消できます。
- 寝る前に5分程度で起きた後のやることリストを書く
- 寝る前に日光などの明るい光を浴びない
- 寝る前の日課やルーティンを持つ
- 休日も同じ生活リズムで過ごす
- 不眠症や睡眠障害を友達・同僚・上司に相談する
- 夜勤前に90分程度の仮眠をとる
- カフェインの量や飲む時間を調整する
上記のような対策をしても寝不足が改善しない人は、シフト勤務障害という睡眠障害の可能性が以下の医師に相談することがおすすめです。
- 職場の産業医
- 睡眠専門医
- 近くの内科医
夜勤後に寝れない影響を少しでも解消して、健康的に豊かに毎日をお過ごしください。
それでは今日も、良い筋トレライフを!
出典
(1)久保 達彦, 我が国の深夜交替制勤務労働者数の推計, Journal of UOEH, 2014, 36 巻, 4 号, p. 273-276