こんにちは。
みちのくDr.です!
本日は、睡眠時間と死亡率の関係について紹介します。
睡眠時間と寿命の関係が気になる人は、
「睡眠不足だと死亡率は高くなる?」
「寝過ぎでも死亡のリスクは上がる?」
と疑問に思う人が多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、
- 睡眠不足も寝過ぎも死亡率を上げる!
- 5時間以下の睡眠だと虚血性心疾患や死ぬリスクが高い
- 10時間以上寝すぎると脳卒中や死亡のリスクが高い
上記の3つをもとに睡眠時間と寿命の関係についてわかりやすく紹介します。
睡眠時間が短い場合と長い場合で、どのくらい死亡率が変化するのかぜひ本記事を通してチェックしてみてください。
睡眠時間と死亡リスクについてチェックした上で、病気と無縁の健康寿命を少しでも長くするために理想の睡眠時間である7〜8時間を確保してみてください。
毎日忙しい人は十分な睡眠がとれず睡眠不足な人が多いのではないでしょうか?
逆に、時間を持て余している人は寝すぎてしまっている人も多いですよね。
睡眠不足も寝過ぎも早死にのリスクです!では、どのくらい死亡率が上がるのか本記事で紹介します!
目次
睡眠時間と死亡率の関係として、厚生労働省では次のようなグラフを公開しています。
掲載した表は、1988年から2003年に98,634人の日本人(男性41,489人、女性57,145人)を対象に睡眠時間と病気や死亡の関係を調査した結果のグラフです(2)。
この調査では、7時間睡眠の人と比べて、
- 5時間以下の睡眠時間の人:死亡率が1.2倍高い
- 10時間以上寝過ぎている人:死亡率が1.5〜2倍高い
上記のような結果がわかっています(2)。
同じように、1992年から1995年に11,325人の日本人(男性4,419人、女性6,906人)を対象にした研究では、睡眠時間が7〜8時間の人と比べて、
- 6時間以下の睡眠時間の人:死亡率が2.4倍高い
- 9時間以上寝過ぎている人:死亡率が1.5倍高い
上記のような結果だったことが報告されています(3)。
2つの研究をまとめると、
- 6時間以下の睡眠時間の人:死亡率が最大2.4倍高い
- 9時間以上寝過ぎている人:死亡率が最大2倍高い
と、寝不足も寝過ぎも死亡率が高くなって寿命が短くなることがわかっています。
本記事では2つの研究しか紹介していませんが、同じような結果を示す研究はたくさんあります!
理想の睡眠時間は人によって違いますが、一般的には7〜8時間が目安です。
睡眠不足にも寝過ぎにもならないように、次の記事を参考に睡眠時間を調整してみてください!
寝不足でも寝すぎでも死亡率は高くなりますが、死亡率が高くなるメカニズムには違いがあります!
厚生労働省の表をもう一度掲載すると、5時間以下の睡眠時間の人は特に心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクが高いことがわかっています!
睡眠時間と死亡リスクの上昇のメカニズムについては完全にはわかっていませんが、睡眠時間が短いと、
- 満腹ホルモンのレプチンが減少
- 空腹ホルモンのグレリンが増加
- ストレスホルモンのコルチゾールの増加
- 交感神経が亢進(こうしん)
- 血圧の上昇
- 体の炎症反応の増加
- 耐糖能異常の増加
上記のようなことが原因で太りやすく、血圧や血糖値が上がって、
- 肥満
- 高血圧
- 糖尿病
などの生活習慣病になりやすくなってしまいます。
そして、心筋梗塞などの心臓病のリスクが高くなって死亡につながると考えられています(2, 4)。
睡眠不足は死亡率が高くなる以外にもたくさんのデメリットや健康への影響があります!
生活習慣病以外にも、
- がん
- うつ病
- 認知症
など、誰もが避けたい病気のリスクが格段に上がります!
詳しくは次の記事で紹介しているので、睡眠不足のデメリットが気になる人はぜひ合わせてご覧ください。
最後に寝過ぎが原因で死亡率が高くなるメカニズムについて紹介します。
厚生労働省の表をもう一度掲載すると、9時間以上の睡眠時間の人は特に脳梗塞などの脳卒中のリスクが高いことがわかっています!
寝過ぎによる死亡リスクの上昇についてのメカニズムも完全にはわかっていませんが、睡眠時間が長すぎる人は、
- 閉塞性睡眠時無呼吸(寝ている時に息が止まる)回数が多い
- 持病がある人が多い
上記のようなことが原因で脳卒中のリスクや死亡リスクが高いと考えられています(4)。
統計やグラフからは寝過ぎも健康寿命や寿命を短くすることがわかっているので、睡眠不足とともに睡眠時間が長くなりすぎないようにもお気をつけください。
もう一度言うと、理想の睡眠時間は7〜8時間です!
「自分はショートスリーパー!」と思っている人もいますが、ショートスリーパーの人は100人に1人もいないとされ、ほとんどの人は残念ながら違います(5)。
平日は睡眠時間が短くて、休みの日は睡眠時間が長いと間違いなく寿命は短くなるので、毎日平均的に7〜8時間睡眠をとるようにしてみてください。
本記事では、
- 睡眠不足も寝過ぎも死亡率を上げる!
- 5時間以下の睡眠だと虚血性心疾患や死ぬリスクが高い
- 10時間以上寝すぎると脳卒中や死亡のリスクが高い
上記の3つをもとに睡眠時間と寿命の関係について紹介しました。
寝不足でも寝過ぎでも次のように死亡率が高くなることがわかっています!
- 6時間以下の睡眠時間の人:死亡率が最大2.4倍高い
- 9時間以上寝過ぎている人:死亡率が最大2倍高い
特に、睡眠不足だと心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクが、寝過ぎだと脳梗塞などの脳卒中のリスクが高くなって死亡率が上昇します。
睡眠不足も寝過ぎも健康には良くないので、一般的に理想とされる7〜8時間睡眠をとるようにして少しでも健康寿命が長くなるように睡眠を工夫してみてください!
それでは今日も、良い筋トレライフを!
出典
(1)厚生労働省「4 資料2 健康づくりのための睡眠に関する施策的背景」