こんにちは。
みちのくDr.です!
本日は、お酒の飲み過ぎで起こる肝臓の病気について紹介します。
毎日お酒をたくさん飲んでいる人の中には、
「アルコールを飲みすぎると肝臓にどんな影響が出るの?」
「肝機能異常を指摘されたけど、ほったらかしにするとどうなるの?」
と疑問に思う人もいますよね。
そこで、本記事では、
- お酒を飲み過ぎ続けると5段階で進むアルコール性肝障害
- アルコール性肝臓障害の症状
- アルコール性脂肪肝やアルコール性肝炎までなら正常に回復
この2つをもとに、お酒を飲み過ぎ続けた時に起こる肝臓の病気や症状についてわかりやすく説明します。
アルコールを飲み過ぎると肝臓に悪影響が出ることはわかっていても、その後どうなるかわからず、お酒を飲み過ぎ続けてしまう人が多いのではないでしょうか。
過度な飲酒が続いた時の肝臓の変化を知ると、お酒の量を減らすのに役立ちます!ぜひ本記事を通して、お酒による肝臓の影響を確認してみてください。
お酒を飲み過ぎると血液検査で肝機能が上がってしまうことを知っている人は多いですよね。
でも、そのままお酒を飲み過ぎ続けるとどうなるのか知っていますか?
もし、わからない場合には、ぜひ以降でお酒による肝臓の病気についてチェックしてみてください!
目次
はじめに、お酒を飲み過ぎ続けるとどんな肝臓の病気が起こるのか紹介します。
アルコールを飲み過ぎ続けた時に起こる肝臓の病気は、まとめてアルコール性肝障害と言い、次の5段階で病気が進行します!
- アルコール過剰摂取
- アルコール性脂肪肝
- アルコール性肝炎やアルコール性肝線維症
- アルコール性肝硬変
- アルコール性肝癌
文字だけだと難しい専門用語ばかりでわかりづらいので、お酒を飲み過ぎ続けた時の肝臓の見た目の変化について写真を掲載します。
見た目としては、肝臓はおおまかに、
正常な肝臓→脂肪肝→肝炎→肝硬変
という順番に病気が進行して変化していきます。
肝臓はアルコールをたくさん分解・代謝すると、先ほどの写真のようにボコボコに変化し、最終的に肝臓がんが発生することもあります。
アルコールを飲みすぎ続けると時間をかけて着実に元には戻れない肝臓の状態になってしまうので、1日でも早くお酒の飲み過ぎをやめられないか検討してみてください。
アルコール性肝障害の進む速さは、お酒の量などで違います。
飲む量が多ければ多いほど、お酒に弱い人ほど進むのは速いです。
お酒の適量については次の記事で紹介しているので、適量以上に飲んでいる人はまずは適量まで減酒してみてください。
次に、アルコール性肝障害の症状について紹介します。
先ほど紹介した5段階のうち、症状としてはアルコール過剰摂取は脂肪肝とほぼ同じです。また、アルコール性肝硬変と肝癌の症状もほとんど同じです。
そのため、
- アルコール性脂肪肝
- アルコール性肝炎
- アルコール性肝炎
この3つに分けて、アルコールを飲み過ぎ続けた時に起こる症状を以降で説明します。
アルコール性脂肪肝の症状
はじめに、アルコール性脂肪肝の症状について説明します。
ズバリ、アルコール性脂肪肝の症状はほぼないです!
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、アルコール性肝障害がさらに進行しないと自覚する症状はありません。
しかし、アルコール性脂肪肝の段階では、血液検査で肝機能の項目である、
- AST(GOT)
- ALT(GPT)
- γ-GTP
が高かったり、腹部超音波(エコー)検査で脂肪肝がわかります。
検査でしか異常はわからず、症状がなくて困らないため、アルコール性脂肪肝になっても飲み過ぎ続けてしまう人が多いです。
生活習慣病の、
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 肥満症
と同じように、アルコール性肝障害も進行しないと症状は出ないです…
症状が出た時には、すでに後戻りできない体の状態かもしれません。
症状が出る前に、お酒の飲み過ぎをやめられないか飲酒量を調整してみてください。
アルコール性肝炎の症状
次に、アルコール性肝炎やアルコール性線維症の症状について説明します。
アルコール性肝炎まで進行すると、次のような症状が出ます。
- だるい
- 倦怠感
- むくみ
- かゆみ
- 腹痛
- 発熱
これらの症状は、肝臓の機能が下がって、体に不要なものを代謝できなくなったり、体に必要なものを合成できないために生じます(2)。
もしも、お酒を飲み過ぎてこれらの症状が出ていると思った時にはすぐに病院を受診するようにしてみてください。
5段階中3番目のアルコール性肝炎まで進行して、やっと症状が出始めます。
先ほど紹介したような症状がなんとなくでもあって、アルコールの飲み過ぎに覚えがあればすぐ病院を受診することがおすすめです!
後ほど説明しますが、アルコール性肝炎までまだ元に戻れる可能性があります!
アルコール性肝硬変の末期症状
最後に、アルコール性肝硬変や肝臓がんができるほどの肝臓の状態になった時の末期症状を紹介します。
アルコールを飲み過ぎ続けてアルコール性肝硬変まで進むと、先ほどのアルコール性肝炎に加えて次のような症状が出ます。
- 腹水
- 黄疸
- 吐血
- 意識障害
肝硬変まで進んでしまうと、もう肝臓が十分に働かなくなってしまって、腹水でお腹が出たり、体が黄色くなる黄疸が出ます(2)。
肝硬変まで進んでしまうと、もう元の肝臓には戻ることはないので、病院で一生治療する必要があります。
そして、飲酒をやめられない場合には5年後の生存率は35%と、10人中3〜4人しか5年間生きられません。
しかし、肝硬変でも断酒できれば5年生存率は88%まで上がるので、最後の段階だとしても早めにアルコールをやめることを検討してみてください。
本記事では、お酒と肝臓の病気について詳しく説明してきました。
実は、お酒は肝臓の病気以外にもたくさんの病気を引き起こします。
次の記事で、具体的にどんな疾患が起こりやすいのか44の病気を紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
最後に、アルコール性肝障害はどの状態までなら回復することができるか紹介します。
見出しに記載の通り、アルコール性脂肪肝やアルコール性肝炎までならもとのキレイな肝臓に戻れる可能性があります!
実際に、アルコール性肝障害の自然経過について、肝炎情報センターは次のような流れで進むことを紹介しています。
上図のように、アルコール性脂肪肝とアルコール性肝炎の状態までなら、禁酒すれば治癒することが可能です!
健康診断で、肝機能が高いと言われたら、断酒や禁酒で肝臓を元に状態に戻すことがおすすめです。
脂肪肝ならまだキレイな肝臓に戻れます!
正常の肝臓に戻るためには、糖尿病の予防と同じような食事と運動療法を実践することがおすすめです!
お酒を控えつつ、食事や運動についても次の記事を参考に見直してみてください。
本記事では、
- お酒を飲み過ぎ続けると5段階で進むアルコール性肝障害
- アルコール性肝障害の症状
- アルコール性脂肪肝やアルコール性肝炎までなら正常に回復
この2つをもとに、お酒を飲み過ぎ続けた時に起こる肝臓の病気や症状についてわかりやすく説明しました。
お酒を飲み続けると、次の5段階でアルコール性肝障害が進みます。
- アルコール過剰摂取
- アルコール性脂肪肝
- アルコール性肝炎やアルコール性肝線維症
- アルコール性肝硬変
- アルコール性肝癌
アルコール性脂肪肝まで特に症状はなく、つい飲み過ぎ続けてしまいがちです。
しかし、アルコール性脂肪肝やアルコール性肝炎の段階ならまだ元のキレイな肝臓に戻ることが可能です!
血液検査で肝機能の異常を指摘されたら、早めにお酒を控えて元の健康な肝臓に戻れるように食事や運動も調整してみてください!
それでは今日も、良い筋トレライフを!
出典