こんにちは。
みちのくDr.です!
本日は、糖尿病の人が運動する時の禁忌や注意点を紹介します。
血糖値が高い人や糖尿病の初期の人から糖尿病が進行してインスリンで治療している人まで、
「糖尿病の人が運動する時の禁忌ってある?」
「糖尿病の合併症がある時の運動の注意点は?」
と疑問に思うことがありますよね。
そこで、本記事では、
- 糖尿病の運動療法が禁忌または制限が必要な3つのケース
- インスリンの治療をしている人は低血糖予防にブドウ糖
この2つをもとに糖尿病の人が運動する時の禁忌や注意点について紹介します。
糖尿病の人はもちろん、最近の健康診断で血糖値が高いと言われた人も運動する時の注意点としてぜひ確認してみてください。
簡単に、どんな人も運動する時の注意点としては、
- 自分の体の体調を確認
- 準備運動は5分位はする
- 無理のないマイペースで運動
この3つは糖尿病の有無に関係なく必須です!
体調の悪い日に準備体操なしに、無理して運動すると体調を崩す原因になって運動は逆効果です。
さらに以降では、血糖値が高い人や糖尿病の人が運動する時の注意点を紹介します。
目次
糖尿病の人が運動する時に禁忌(禁止)または制限が必要な3つのケースは次の通りです。
- 血糖値のコントロールが悪い時
- 糖尿病の合併症が進行している時
- 他の合併症があったり体調が悪い時
それぞれのケースについて、以降でくわしく説明します。
①血糖値のコントロールが悪い時
糖尿病の人が運動を制限したほうがいいケースの一つ目は、血糖値のコントロールが悪い時です。
糖尿病の治療の3本柱である、
- 食事療法
- 運動療法
- 薬物療法
これらを行なっていても日中の血糖値の変動が大きい時は、運動を制限したほうがいい時があります。
特に、
- 空腹時血糖値が250mg/dl以上
- 尿からケトン体(脂肪が代謝された時に出る)
上記の2つの状態の時は、脱水症になりやすく意識を失ってしまう原因になりやすいので運動は控えてかかりつけ医などに相談してください。
②糖尿病の合併症が進行している時
糖尿病の人が運動を制限したほうがいいケースの二つ目は、糖尿病の合併症が進行している時です。
糖尿病には主に次の8つの合併症があ理ます。
特に、一番左の細小血管症とされる合併症がある人が無理な運動をすると、
- 神経障害:起立性低血圧などで転倒
- 網膜症:眼の出血
- 腎症:腎不全の影響で体調悪化
上記のように運動することで、さらにケガや病気の原因を生み出してしまうかもしれません(3)。
不安だと思った時は、自分だけで判断せずに医師に相談してみてください。
③他の合併症があったり体調が悪い時
糖尿病の人が運動を制限したほうがいいケースの三つ目は、他の合併症があったり体調が悪い時です。
他の合併症として、
- 重度の高血圧
- 心臓や肺の病気
- 骨・関節などの病気
がある人も、運動すると体調が悪くなって逆効果になってしまう人がいるので、どのくらいの運動までなら大丈夫か病院に相談してみてください。
健康診断ではじめて血糖値が高いと言われた人や糖尿病の初期の人は、説明した注意点などをまだ気にしなくてもいい人がほとんどです。
でも、ほったらかしにして糖尿病が進行して合併症が出ると、運動はもちろん日常生活でも制限や注意点が出てしまいます。
放置するとどんな合併症が出るのか次の記事で確認した上で、予防目的に運動し始めてみてください。
最後に、糖尿病の治療としてインスリンの注射や血糖値を下げる薬を使っている人の運動時の注意点も紹介します。
糖尿病の治療として薬物療法をしている人は、運動することで、
- 冷や汗
- 動悸
- フラフラする
などの症状の低血糖になるリスクがあります。
低血糖は意識を失って命に関わることもあるので、予防目的にアメやチョコレートなどすぐにブドウ糖を摂取できるものを運動時に持参してください。
運動中はもちろん、運動後にも低血糖になる可能性があるのでお気をつけください。
本記事では、運動する時の注意点として主に糖尿病の人向けのことについて記載しました。
普段運動する習慣がない人も、久しぶりに運動する時にはここまでの注意点はなくても事前の体調管理と準備運動は必須です!
その上で、まだ運動習慣がない人は次の記事を参考に今日から運動に取り組んでみてください。
本記事では、
- 糖尿病の運動療法が禁忌または制限が必要な3つのケース
- インスリンの治療をしている人は低血糖予防にブドウ糖
この2つをもとに糖尿病の人が運動する時の禁忌や注意点について紹介しました。
糖尿病の人が運動する時に禁忌(禁止)または制限が必要な3つのケースは次の通りです。
- 血糖値のコントロールが悪い時
- 糖尿病の合併症が進行している時
- 他の合併症があったり体調が悪い時
また、インスリンなどの治療をしている人は、運動で低血糖になることもあるのでアメやチョコなどすぐにブドウ糖を摂取できるものを携帯してください。
- ムリなく
- マイペースに
- 頑張りすぎずに
自分の体に合った運動を始めて、毎日継続するようにしていきましょう!
それでは今日も、良い筋トレライフを!
出典
(1)一般社団法人日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2019」
(2)三島市医師会「糖尿病」