
こんにちは。
みちのくDr.です!
本日は、過眠症とはどんな睡眠障害なのか紹介します。
つい寝過ぎてしまう人の中には、
「異常に眠い…」
「寝ても寝ても眠い…」
と、常に眠いと感じて困っている人が多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、
- 過眠症とは
- 過眠症の症状
- 過眠症の原因や眠たくなる病気
上記の3つをもとに、過眠症の症状や原因となる病気についてわかりやすく紹介します。
昼間眠くなることが多い人や日中に強烈な眠気や睡魔で突然眠ることがある人は、ぜひ本記事を通して原因や病気について確認してみてください。
そして、もしも過眠症が強く疑われる場合には、どうすればいいかについても合わせてチェックしてみてください。

過眠症は生活リズムや1日の行動を変えることで治ることもあります。
しかし、生活を工夫しても居眠りしたりずっと眠い時は、治療を必要とする病気が隠れている可能性があります。
以降で、過眠症とはどんな原因や病気によって生じるのか一緒に確認していきましょう。
目次

過眠症とは、日中の過度の眠気や夜間の長時間の睡眠が繰り返して起こる状態とNIH(米国国立衛生研究所)が定義しています(1)。
わかりづらいのでもう少し簡単に説明すると、過眠症は異常な眠気が原因で日中に起きていることが難しい状態のことです(2)。
日中に眠くなってしまう人は多いですが、過眠症の人は強い眠気だけでなく、
- 運転中や仕事中などいつでもどんな状態でも居眠りしてしまう
- 夜間の睡眠時間が十分でも寝ても寝ても眠い
- 日中に何度も長い昼寝をしてしまう
上記のように、実際に日中に起きていることが難しい場合に「過眠症」が疑われることが多いです。
過眠症の人は約2〜5%と、100人中2〜5人くらいの頻度で比較的多いです(1, 2)。

夜の睡眠時間が足りなくて日中に強い眠気を感じて寝てしまう人は「睡眠不足」または「不眠症」で過眠症とは少し異なります。
過眠症は夜に十分な睡眠時間をとっていても無意識に居眠りなどをしてしまう場合に疑われます。
過眠症の人はいくら昼寝をしてもスッキリすることはないので、昼寝をして元気になる人は過眠症の可能性が低いです。

次に過眠症の症状について紹介します。
過眠症の人は、いくら夜に長い睡眠時間をとっても、何度も昼寝をしても次のような症状を感じます。
- 常に疲れている(疲労感)
- 常に眠気がある
- だるい(倦怠感)
- 動けない(非活動的)
- イライラする
- 怒りっぽい
- 不安になる
- 食欲がなくなる(食欲不振)
- 思考が遅い
- 集中力が低い
- 判断力が低い
- 話すのが遅い
- 記憶障害
- 落ち着きがない
上記のような症状を感じつつ、寝ても寝ても異常に眠く、実際に意図せず突然眠ってしまうことが多いです。
このような症状に自覚があり、ふとした時に寝ていたという人は過眠症の可能性が高いです。

1日10時間や13時間程度寝れば元気になる人は、過眠症ではなく「ロングスリーパー」です。
ロングスリーパーは遺伝子変異の影響で、人より長い睡眠時間が必要なだけで十分な睡眠を取れば日中に突然居眠りすることはありません。
ロングスリーパーの特徴などについては、以下の記事で紹介しているので詳しく知りたい人はぜひ合わせてご覧ください。

過眠症の原因としては、主に一次性過眠症と二次性過眠症で原因が違います。
一次性と二次性という言葉は難しいので補足すると、次のような意味があります。
- 一次性:睡眠自体が原因(原因が不明なこともある)
- 二次性:他の病気が原因(原因が明確なことが多い)
一次性過眠症と二次性過眠症について以降でそれぞれ説明します。
一次性過眠症とは?原因となる病気や治療法
一次性過眠症は、睡眠と覚醒をコントロールする脳の機能の異常で起こる過眠症で、中枢性過眠症とも呼ばれ、次のような病気が原因です。
- ナルコレプシー
:強烈な眠気が繰り返し生じる病気 - 特発性過眠症
- 睡眠不足症候群
- 反復性過眠症
上記のような一次性過眠症は生活習慣を変えても治ることはほぼないので、病院での治療が必要です。
早めに睡眠専門のクリニックを受診することがおすすめです。
二次性過眠症とは?原因となる病気や治療法
二次性過眠症は、睡眠に関わる病気以外の疾患が原因で起こる過眠症で、次のような病気などが原因です。
- 睡眠時無呼吸症候群
- むずむず脚症候群
:夜に足がむずむずして寝れない病気 - 周期性四肢運動障害
:睡眠中に手や足が突然動いて寝れない病気 - 花粉症
- 脳卒中
- 頭部外傷
- 甲状腺機能低下症
- うつ病
- アルコールの飲み過ぎ
- カフェインの摂り過ぎ
- 花粉症などの薬の飲み過ぎ
- 睡眠薬の飲み過ぎ
参考:ASA「Hypersomnia: Symptoms, Causes, Definition and Treatments」
最も多い原因は睡眠時無呼吸症候群という、夜中によくいびきをして呼吸が止まってしまう病気です。
また、ストレスなどが原因でうつ病の症状として過眠症が出る人もいます(4)。
お酒の飲み過ぎやカフェインの摂り過ぎが原因の時は生活習慣を改善すると過眠症を治すことができますが、それ以外は基本的に治療が必要です。
過眠症を引き起こしている病気が隠れているかもしれないので、不安な時や過眠症の悩みが解決しない際には早めに睡眠専門医などの医師に相談してみてください。

睡眠時間も睡眠の質も十分だと思っているのに、朝起きるとぐったり疲れる人は産業医や内科医などに相談することがおすすめです!
睡眠時無呼吸症候群や甲状腺の病気などは自分で自覚できないことも多いので、少しで疑ったら相談してみてください。
睡眠に問題があると心と体の両方の病気になりやすいので、早めに身近な人とも悩みを共有してみてください。

本記事では、
- 過眠症とは
- 過眠症の症状
- 過眠症の原因や眠たくなる病気
上記の3つをもとに、過眠症の症状や原因となる病気について紹介しました。
過眠症とは異常な眠気が原因で日中に起きていることが難しい状態のことです(2)。
過眠症の人は、どれだけ夜に寝ても、どれだけ昼寝をしても次のような症状を感じます。
- 常に疲れている(疲労感)
- 常に眠気がある
- だるい(倦怠感)
- 動かない(非活動的)
- イライラする
- 怒りっぽい
- 不安
- 食欲がなくなる(食欲不振)
- 思考が遅い
- 集中力が低い
- 判断力が低い
- 話すのが遅い
- 記憶障害
- 落ち着きがない
過眠症は、一次性と二次性の過眠症に分かれ、原因は次のように異なります。
- ナルコレプシー
:強烈な眠気が繰り返し生じる病気 - 特発性過眠症
- 睡眠不足症候群
- 反復性過眠症
- 睡眠時無呼吸症候群
- むずむず脚症候群
:夜に足がむずむずして寝れない病気 - 周期性四肢運動障害
:睡眠中に手や足が突然動いて寝れない病気 - 花粉症
- 脳卒中
- 頭部外傷
- 甲状腺機能低下症
- うつ病
- アルコールの飲み過ぎ
- カフェインの摂り過ぎ
- 花粉症などの薬の飲み過ぎ
- 睡眠薬の飲み過ぎ
参考:ASA「Hypersomnia: Symptoms, Causes, Definition and Treatments」
一次性過眠症と二次性過眠症のいずれの場合でも、病院での治療が必要なことが多いので、少しでも過眠症を疑ったら一度医師に相談することがおすすめです。
睡眠の悩みを少しでも早く解決して、毎日快適に過ごせるように調整してみてください。

それでは今日も、良い筋トレライフを!
出典
(2)ASA「Hypersomnia: Symptoms, Causes, Definition and Treatments」