
こんにちは。
みちのくDr.です!
本日は、飲酒と健康の関係について紹介します。
お酒を飲む人も飲まない人も、
「アルコールは健康にいいの?それとも悪い?」
「お酒は百薬の長と聞くけど本当なの?」
と疑問に思う人が多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、
- 適度な飲酒と健康の関係
- 健康に気をつけたい人のお酒との付き合い方
この2つをもとに、お酒は健康にいいのかどうかについてわかりやすく紹介します。
実は、適量のお酒は健康にいい影響と悪い影響のどちらもあります!
適量の飲酒の影響について本記事で確認しつつ、健康的にお酒と付き合うための参考にしてみてください。

適量のお酒を飲むほうが健康にいいと聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
実は、適量のお酒なら健康的というのは、半分本当で半分嘘です!
では、実際には飲酒は健康にいいのかどうかについて以降で一緒に確認していきましょう!
目次

はじめに結論を記載すると、適度な飲酒が健康にいいのか悪いのかについてはまだわかっていません。
医学四大誌に含まれる最も名高いLancetという雑誌に、アルコールは一滴でも飲むと健康被害が出るという論文が2018年に掲載され、医者の世界では当時話題になりました(1)。
この論文では、1990年から2016年までの195カ国におけるアルコール消費量を調べた約700本もの論文をまとめ、「適量のアルコールでも健康には良くない」と結論づけています。
しかし、この結論と同時に、
- 国
- 地域
- 人種や民族
などで飲酒と健康の関係については結論が違うのではないかという議論も多く挙がり、結論はまだはっきりしていません。
実際に、日本では飲酒と健康の関係について、健康にいい影響と悪い影響があると報告されています(2, 3)。
以降では、日本人における飲酒の影響として、
- 一滴のアルコールでも健康被害のリスクが上がる病気
- 適量のお酒なら健康被害のリスクが下がる病気
この2つについて、それぞれ以降で紹介します。
一滴のアルコールでも健康被害のリスクが上がる病気
一滴のアルコールでも飲むとリスクが上がる病気としては、次のような病気があります。
- 高血圧
- 脂質異常症
- 脳出血
- 乳がん
- 肝硬変
上記以外にも、多くの生活習慣病やがんの病気のリスクが次の図のようにアルコールを飲めば飲むほどに上がることがわかっています(2, 3)。

高血圧・脂質異常症・脳出血・乳がん・肝硬変などの病気はアルコールを飲めば飲むほどリスクが上がる
参考:e-ヘルスネット「飲酒とJカーブ」
そのため、これらの病気を予防したい場合には、お酒を一切飲まない断酒か禁酒がおすすめです。

しかし、お酒を飲む人の場合、適量のお酒なら健康的なこともあります。
次に、適量のお酒ならリスクが下がる病気について紹介します。
適量のお酒なら健康被害のリスクが下がる病気
反対に、日本人の場合、適量のお酒を飲むと次のような病気のリスクが下がるとされています。
- 糖尿病
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
上記の病気などは、次の図のように適量のアルコールを飲むと健康に良くて、病気のリスクが下がると報告されています。(2, 3)。

虚血性心疾患・脳梗塞・糖尿病などの病気は適量のアルコールを飲むとリスクが下がる(Jカーブ効果・Uカーブ効果)
参考:e-ヘルスネット「飲酒とJカーブ」
また、次の図のように、死亡率についても適量のお酒を飲んでいる人のほうが低いことがわかっています(2, 3)。

参考:e-ヘルスネット「飲酒とJカーブ」
そのため、適量のお酒の場合には病気のリスクを下げる可能性があります。
ただし、全くお酒を飲まない人の場合には必ずしも健康にいいわけではないです。
お酒を飲まない人はもともと持病があったかもしれず、少しお酒を飲む人のほうが病気のリスクが低いという結果になったのではないかと言われています。
そのため、お酒を全く飲まない人に対してお酒を飲んだほうが健康的だと示すデータではないのでお気をつけください。

適量のお酒なら先ほど紹介したように、
- 糖尿病
- 脳梗塞
- 心筋梗塞(虚血性心疾患)
などの病気のリスクは下がることがわかっています。
ただ、お酒を飲み過ぎれば、全ての病気のリスクが上がります!
健康被害のリスクが下がるのは、あくまで適度な飲酒の場合であることにお気をつけください。

ここまで、適量の飲酒について健康にいい影響と悪い影響のどちらもあることを紹介しました。
どちらも踏まえた上でへるし医の意見も述べると、飲酒は適量だったとしても健康に悪い影響があるため、健康に気をつけたい人はお酒は飲まないことがおすすめです。
お酒は飲まないほうが健康的
適量のお酒を飲む場合には、確かに糖尿病などのリスクが下がりますが、高血圧などの生活習慣病やがんのリスクはお酒を飲むほどに増えます!
健康のためにお酒を飲むというのは、ある病気は予防できても他の病気のリスクは上げるという代償を伴う健康法のためおすすめできません。
飲み過ぎていた人が減酒したり禁酒するのは健康にいいですが、普段お酒を飲まない人が健康のためにと飲酒すると病気になるリスクのほうが高いので無理して飲まないようにしてみてください。

お酒は「健康のため」に飲むのではなく、「楽しむため」に飲む程度にするのがおすすめです。
お酒を我慢することがストレスになる人は、適度な量のお酒を「楽しむ」目的で飲んでみてください。
くれぐれもお酒を飲みすぎて健康を害さないように、上手にお酒とお付き合いください。

本記事では、
- 適度な飲酒と健康の関係
- 健康に気をつけたい人のお酒との付き合い方
この2つをもとに、お酒は健康にいいのかどうかについて紹介しました。
次のような病気はアルコールを一滴でも飲むとリスクが上がります。
- 高血圧
- 脂質異常症
- 脳出血
- 乳がん
- 肝硬変
反対に、適量の飲酒の場合には、次のような病気のリスクは下がると報告されています。
- 糖尿病
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
ただし、お酒を飲まない人はもともと持病があったことが考えられ、必ずしもお酒を飲むと糖尿病などの病気を予防できるわけではありません。
以上より、残念ながらお酒は百薬の長ではないです。
へるし医の結論としては、お酒を飲みすぎている人は適量または禁酒、お酒を飲んでいない人は変わらずお酒は飲まないことがおすすめです。
お酒による健康障害や病気のリスクを上げないように、お酒は全く飲まないか飲んでも適量までにするようにしてお付き合いしてみてください。

それでは今日も、良い筋トレライフを!
出典