中小企業診断士とは?難易度や試験日って?年収ってどうなの?

この記事では中小企業診断士に興味のある方、受験を検討している方に向けて中小企業診断士の概略を説明します。

中小企業診断士とは

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。

法律上の国家資格として、「中小企業支援法」第11条に基づき、経済産業大臣が登録される国が唯一認めた経営コンサルタントの資格です。

MBA(経済学修士)と同様に経営・経済全般についての知識を習得でき、2016年1月12日の日経新聞において「ビジネスパーソンが新たに取得したい資格」として1位を獲得する人気のある資格です。

試験日

  • 1次試験   8月のうち2日間 
  • 2次筆記試験 10月のうち1日間
  • 2次口述試験 12月のうち1日間

例年は上記のように実施されます。

R2年度は新型コロナ感染症の流行前に試験日が決められ、当初東京オリンピック開催時期と重ならないように調整され異例の7月に施行されました。

R3年度も東京オリンピックの開催と重複しないように配慮される可能性があります。

科目

1次試験

1次試験は、中小企業診断士としての必要な学識を有しているかどうか判定される目的で施行されます。

以下の7科目から構成され、2日間、マークシート形式(多肢選択式)で実施されます。

  • 経済学・経済政策      60分
  • 財務・会計         60分
  • 企業経営理論        90分
  • 運営管理          90分
  • 経営法務          60分
  • 経営情報システム      60分
  • 中小企業経営・中小企業政策 90分

各科目それぞれ100点満点で合格基準は以下のようになっています。

① 第1次試験の合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。


② 科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。

令和2年度(2020年度)中小企業診断士 第1次試験案内・申込書

なお、過去の試験問題は中小企業診断協会の中小企業診断士試験問題のHPで確認することができます。

2次試験

2次試験は、中小企業診断士として必要な応用能力を有するかどうか判定する目的で施行されます。

以下の4科目から構成され、それぞれ1日ずつ筆記試験と口述試験が実施されます。

  • 事例 I   (組織・人事)
  • 事例 II  (マーケティング・流通)
  • 事例 III (生産・技術)
  • 事例 IV (財務・会計)

2次試験も各科目それぞれ100点満点で合格基準は以下のようになっています。

第2次試験の合格基準は、筆記試験における総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満がなく、口述試験における評定が60%以上であることを基準とします。

令和2年度(2020年度)中小企業診断士第2次試験案内・申込書

なお、中小企業診断士として登録する方法として2次試験を通過する方法と1次試験合格後に養成過程に進むコースもあります。

難易度

1次試験

1次試験の合格率は約20 %とされています。

直近5年間(H28年からR2年)の1次試験の合格率は以下のように公表されています。

年度 受験者数(※)合格率
H2814,25217.7 %
H2913,60521.7 %
H3014,34323.5 %
R114,69130.2 %
R211,78542.5 %
注1:受験者数(※)は、欠席した科目がひとつもない方の人数です。
出典:中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移, J-SMECA
    令和2年度中小企業診断士第1次試験に関する「統計資料」, J-SMECA

この表を見ると合格率は年々上昇傾向で易化しているように見えます。

令和2年度は新型コロナ感染症の影響で、受験の見送りについて中小企業診断士協会から配慮がありました。

そして見送られた方には受験料の還付も認められたため、記念受験の方などが辞退されて合格率が上昇した可能性があります。

1次試験は絶対評価の試験のためこのようにばらつきが大きく、年度によっては難易度の違いで得点調整や合格基準の調整が行われます。

2次試験

2次試験の合格率も約20 %とされています。

2次試験の直近5年間(H28年からR2年)の合格率は以下のようになります。

年度受験者数(※)合格率
H284,39419.2 %
H294,27919.4 %
H304,81218.8 %
R15,95418.3 %
R26,38818.4 %
注1:受験者数(※)は、欠席した科目がひとつもない方の人数です。
注2 : R2年のデータは2021年1月5日の2次試験合格発表日に公表される予定です。
出典:中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移, J-SMECA
        令和2年度中小企業診断士第1次試験に関する「統計資料」, J-SMECA

2次試験の合格率はほぼ一定に推移しています。

絶対評価の試験と公表されていますが、明確な採点基準や模範解答は公表されておらず、合格率が一定なことから相対評価ではないかとも噂されています。

ストレートで合格する確率

1次試験と2次試験の合格率はそれぞれ20 %程度なため、

20 % (0.2) X 20 % (0.2) = 4 %

と合格率は非常に低く、難易度が高い試験です。

直近5年間(H28年からR2年)の合格率は以下のようになります。

年度合格率(※)
H283.34 %
H294.21 %
H304.42 %
R15.53 %
R27.82 %
注1:合格率(※)は、同年度の1次試験の合格率 x 2次試験の合格率で近似しています。
注2 : R2年のデータは2021年1月5日の2次試験合格発表日に公表される予定です。
出典:中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移, J-SMECA
        令和2年度中小企業診断士第1次試験に関する「統計資料」, J-SMECA

R1年度は5.53 %、R2年度は7.82 %と上昇していますが、それでも低い合格率で高難度な試験であることに変わりはありません。

また、R2年度は1次試験の合格者が多く、2次筆記試験の不合格者が多いためR3年度の2次筆記試験の合格率が一定して20 %を維持する場合、合格する難易度はさらに高くなることが予想されます。

通信講座・独学での合格

それぞれ1次試験と2次試験で分けて考えてみましょう。

1次試験

中小企業診断士1次試験に合格する方法として大きく3パターンあります。

  • 通信講座(診断士ゼミナールやスタディングなど)
  • 独学(スピ問や速修テキストなど)
  • 大手予備校に通学(TACや大原など)

私がおすすめするのは通信講座での試験対策です。

詳しい理由については以下「1次試験をもう一度受験するならどう対策するか?(coming soon!!)」をご確認ください。

通信講座でも独学での学習でも、モチベーションと継続性を維持する労力に大差はないと思います。

違いは、通信講座では動画などで受動的に学習できるのに対して、独学は教科書を使用して能動的に学習する必要がある点です。

独学に慣れている方は問題ないと思いますが、慣れていない場合は教科書を開き自分のペースで読み進めて勉強していくことは非常に大変な作業になります。

書店で独学用の教科書や問題集を確認することができるので、まずはムリせず独学で勉強できそうかチェックすることをオススメします。

金額については、通信講座と独学でそこまで大きく変わりはありません。

私の場合は通信講座の診断士ゼミナール を選択しました。

理由としては、

  • 医師国家試験で通信講座の学習による成功体験があったこと
  • 仕事で多数の病院への移動があり荷物はできるだけ少なくしたかったこと
  • 試験勉強後もPDFとしていつでも参照したかったこと

です。

スタディングも検討し悩み、どちらもサンプル講義を聞いたうえで私は直感的に診断士ゼミナールの方が相性がよかったため診断士ゼミナールを選択しました。

診断士ゼミナールの活用方法については、具体的な使用例がないためこちらもいずれ公開したいと思います。

なお、大手予備校については通学とオンライン講義形式があります。

都市部での通学が可能、金銭的にも余裕がある方は検討してもいいかもしれません。

私は大手予備校の通学が困難なため検討しておらず、授業も受講したことがないため詳細についてはわかりません。

大手予備校を利用して合格された方のレビューをお伺いした際に、情報を更新したいと思います。申し訳ありませんが、現時点で大手予備校をご検討の方は他の中小企業診断士の受験応援サイトをご参照していただければと思います。

2次筆記試験

中小企業診断士2次試験に合格する方法も大きく3パターンあります。

  • 通信講座(診断士ゼミナールやスタディングなど)
  • 独学(ふぞろい、全知全ノウ、30日完成など)
  • 予備校に通学(TAC、大原、MMC、LEC、KEC、AAS、EBAなど)

正直に、2次試験の対策については採点方式や模範解答が公表されていないことからどれが一番好ましいか判断できません

私は通信講座(診断士ゼミナール) と独学の教材を組み合わせて勉強し、合格をもぎ取ることができましたが自信を持って合格したわけではありません。

しかし、2次試験を経験した者として独学でチャレンジする余地はあると思います。

その理由は、逆説的にも2次試験の採点方式や模範解答が公表されておらず、中小企業診断協会のみぞ知るブラックボックスだからです。

実際に私が2次筆記試験でどう対策したかについては「2次筆記試験をもう一度受験するならどう対策するか?(coming soon!!)」をご覧ください。

2次口述試験

口述試験は2次筆記試験を合格した方のみが進める試験で、合格率 99 %以上の試験です。

2次筆記試験で問われた事例 I から事例 IV をもとに、試験官の方と約10分間、問答することになります。

こちらは各予備校や団体が無料で配布する問答集をベースに対策することになります。

詳細は「2次口述試験の対策方法(coming soon!!)」をご確認ください。

中小企業診断士の平均年収など

中小企業診断士の平均年収はJ-SMECAに掲示されています。

「業務全体」の日数が100日以上の方のコンサルタント業務の年収は以下のとおりである。最も構成割合の多いランクは、「6.501~800万円以内」(19.6%)となっている。なお、「3,001万円以上」をのぞいた平均は739.3万円である。

出典:データで見る中小企業診断士 表18 問18
出典:データで見る中小企業診断士 表18 問18

平均年収以外にも、

  1. 基本属性
  2. 主な職業について
  3. 保有資格について
  4. コンサルタント業務について
  5. 独立開業の意向について
  6. 平均年収、報酬、顧問契約について

J-SMECAのデータでみる中小企業診断士のHPで確認することができます。

気になる情報は一度確認してみて、受験するかどうか決断する参考にしてみてはいかがでしょうか。

さいごに

中小企業診断士の概要についてご覧いただきありがとうございます。

中小企業診断士とはどのような資格か、受験するかどうか決断する情報として参考にしていただけばと思います。

中小企業診断士の資格の難易度は高く、乗り越えるハードルとしても高いですがそれだけ質が高く魅力的な資格です。

一人でも多くの方が中小企業診断士を目指し、実際に中小企業診断士として活動していただければ幸いです。

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